幹細胞がつくる
「情報の小包」
エクソソームを理解するために、
私たちは「小包」のイメージで考えます。

エクソソームは、
幹細胞そのものではありません。
エクソソームは細胞から放出される「粒子」
中に入っている情報が、細胞の働きに関係します
だから、エクソソームの量だけでなく、
“中身”を見ることが大切です。
幹細胞が届ける
『情報の小包』
エクソソームは、細胞同士が情報をやり取りするための重要なメッセンジャーです。


幹細胞は「細胞」です。
私たちの体のさまざまな組織をサポートする細胞です。

情報を運ぶ小さな粒子
エクソソームは、幹細胞などの細胞から放出される「情報を運ぶ小さな粒子」です。細胞間を移動し、必要な情報を届けます。

以前の考え方
以前は、幹細胞の働きは、傷んだ組織に入り別の細胞へ変わることが中心だと考えられていました。「細胞そのものの置き換え」が主な役割とされていました。

現在の考え方
現在では、エクソソーム、サイトカイン、成長因子などの情報伝達が重要な役割を持つことが分かってきています。「情報のやり取り」が、体の機能を整えるカギとなります。
幹細胞の働きは
“細胞そのもの”だけではない
現在では、幹細胞が放出するエクソソーム、サイトカイン、成長因子などの情報伝達が、重要な役割を持つことが分かってきています。

置き換え

エクソソームは
全部同じではない
『良い情報』だけを運んでいるわけではありません
エクソソームは、健康な細胞だけが放出しているわけではありません。炎症状態の細胞、老化した細胞、病的な細胞、がん細胞などもエクソソームを放出します。

何が入っているのか。→
エクソソームの
中身を調べる
miRNA解析
エクソソームには、miRNAなどの小さなRNAが含まれます。miRNAは、細胞の遺伝子の働きに関わる情報です。

(小さなRNA)
エクソソーム中のmiRNAを解析し、次の3点を確認します。

入っているか
多いか
どんな構成か
miRNAには、さまざまな働きに関係するものがあります。

Tumor Suppressor miRNA
がん抑制に関係するmiRNA。異常な細胞増殖を抑える方向で研究されるmiRNAなど。

OncomiR
がん促進に関係するmiRNA。条件によって炎症や腫瘍関連経路に関係するmiRNAなど。

一種類だけではなく、全体の構成やバランスを確認することが重要です。
その情報は、
体の何に関係する?
患者さんにとって大切なのは、「中身が分かったあと、その情報が体のどんな働きや経路と関係する可能性があるのか」を知ることです。

何が入っている?

含まれる情報によっては、
望ましくない作用に
関与することもあります
そこに含まれる情報によっては、次のような働きに関与することがあります。

炎症を促す

免疫反応を変える

異常な血管新生に関係する

線維化に関係する

腫瘍の増殖や転移に関係する
その情報は、体の何に関係する?
IPA解析
miRNA解析で分かった「中身の情報」から、その情報が体のどんな働きや生物学的経路と関係する可能性があるのかを読み解きます。

IPA解析で関係が注目される生物学的領域(例)

炎症・免疫
炎症の調節や免疫応答との関係を見る

組織修復
組織の修復や再生に関わる経路との関係を見る

血管形成
血管の新生や安定化に関わる経路との関係を見る

神経
神経の保護や神経機能に関わる経路との関係を見る

代謝
エネルギー代謝や代謝バランスに関わる経路を見る

生殖・ホルモン
生殖機能やホルモンバランスに関わる経路との関係を見る

細胞老化
細胞の老化や加齢関連の経路との関係を見る

細胞死・生存
細胞の生存やアポトーシスなどの経路との関係を見る

線維化
線維化の進行や組織の硬化に関わる経路を見る

腫瘍関連
腫瘍の増殖や転移に関わる経路との関係を見る
複数のmiRNAが、これらのさまざまな領域と
どのように関わっているのかを総合的に解析・評価します。
粒子数は重要。
でも「何が多いのか」を確認する
十分な粒子数が確認されていることは重要です。



3つのポイントを組み合わせて確認します。



エクソソームは
『何から・どう作られたか』
でも違う
エクソソーム自体は細胞ではありません。
でも、どの細胞から作られたのかは重要です。
まずは由来を確認します




良い働きだけではなく、
注意して見るべき働きも評価する
IPA解析では、望ましい方向の働きだけでなく、注意して見るべき生物学的な働きとの関連も確認します。
良い方向に働く
可能性のある経路(例)

- 炎症を抑える経路
- 組織修復・再生に関わる経路
- 免疫バランスを整える経路
- 神経保護に関わる経路
注意して評価する
経路(例)

- 炎症を促進する経路
- 線維化に関わる経路
- 異常な血管新生に関わる経路
- 腫瘍の増殖や転移に関わる経路
- 免疫を過剰に活性化する経路
元になる細胞の
状態も確認します
同じ由来でも、元になる細胞の状態が違えば、エクソソームの特徴も同じとは限りません。
若い状態であるか

若い状態で管理されている細胞かを確認します。
健康状態に問題がないか

健康状態に関する基準を満たしているかを確認します。
感染症リスクが確認されているか

感染症に関する確認が行われているかを見ます。
既往歴などの基準を満たしているか

あらかじめ定めた基準を満たしているかを確認します。
細胞を何回増やしたか
細胞は培養・分裂を繰り返すことで、細胞老化や遺伝子発現、分泌する成分などが変化する可能性があります。
私たちは、3継代以内という基準で管理された細胞を選択しています。
どんな環境で
育てたか
細胞をどのような環境で育てるかも、エクソソームの特徴を考えるうえで重要です。


大切なのは『条件』より『結果』
粒子数

CD9・CD63等

粒径分布

miRNA構成

中身を調べていないと、
「何が入っているか分からない」
だけではありません。
エクソソームの中には、炎症、免疫、血管形成、線維化、細胞増殖、腫瘍関連など、さまざまな働きに関係するmiRNAが含まれる可能性があります。

そのため、miRNA解析やIPA解析を行っていなければ、望ましい働きとの関連だけでなく、注意して見るべき生物学的な関連が含まれていないかも評価できません。
当院採用製剤の品質カルテ
確認している項目を、ひと目で
提供資料に掲載された製剤の情報です。「当院」「私たち」は資料作成元を指します。
粒子数

1兆3100億個
1mLあたりの粒子数(平均値)。資料ではエクソソーム含有数として掲載。
CD9 / CD63
関連マーカーを確認
微細片や凝集物などを除外して評価するため、CD9・CD63を確認済み。
粒径分布

平均粒径 156.6 nm
粒子の大きさ・状態を確認。
miRNA解析

上位100のmiRNAを確認
主なmiRNAの構成やバランスを確認し、安全性・有用性を評価。
IPA解析

体の働きとの関連を解析
疾患・機能との関連性を包括的に評価。
感染性・安全性

細菌・真菌・ウイルス・マイコプラズマを確認
細菌、真菌、B型肝炎DNA、C型肝炎RNA、HIV DNA、ヘルペスDNA、CMV DNA、マイコプラズマDNA。すべて検出されず(陰性)。
3継代以内

必要以上に増やさない管理
品質を保つため3継代以内で製造。
3D培養

立体的な培養環境で作製
細胞にやさしい環境で高品質なエクソソームを抽出。
元になる細胞の管理

細胞の状態・感染症リスクなどを確認
骨髄由来の多能性間葉系間質細胞(ヒト由来)を使用。
なぜ、この
製剤を選んだのか
「由来」ではなく、確認できた事実を総合して選びました。
エクソソームには、骨髄・脂肪・歯髄・臍帯など、さまざまな由来があります。私たちは、「骨髄由来だから良い」と考えているわけではありません。複数の製剤を検討し、次の考え方で現在の製剤を選びました。

骨髄由来を選んだ理由
研究の蓄積が長く、元になる細胞から完成した製剤まで、私たちが確認したい情報を追うことができた。

脂肪由来を選ばなかった理由
脂肪由来そのものを否定しているわけではありません。検討した製剤では、元になる細胞の状態や背景について、私たちが求める範囲まで確認できないものがありました。

歯髄由来を現時点で選ばなかった理由
歯髄由来にも有望な研究があります。一方で、検討した製剤には継代を重ねた細胞を使用するものもあり、長期培養による細胞の変化や安全性について、現時点では採用判断に十分な情報がないと考えました。
私たちの判断基準
研究蓄積

元になる細胞をどこまで確認できるか

製造条件をどこまで把握できるか

完成した製剤をどこまで分析できているか

この治療は、
どう受ける?
投与方法と回数の目安
投与方法

目的に応じて、静脈または局所へ投与します。
投与方法は、体の状態や目的に応じて医師が検討します。
1回の目安

1〜2バイアル
状態や目的に応じて調整します。
回数の目安

3〜5回
医師と相談しながら計画します。
治療の流れ

診察・状態確認

投与方法・量を決定

投与

体調確認・次回相談
このような方はご相談ください

- 自分に合う投与方法を知りたい
- 投与量や回数の目安を知りたい
- リスクや進め方を確認したい
慎重に相談したいケース

- 妊娠・授乳中
- 感染症がある場合
- 重い持病がある場合
- がん治療中・既往がある場合
- アレルギー歴がある場合
などは、特に安全性を考慮しながら慎重に医師と相談しましょう。
こんな悩みと、
どんな体の働きが
関係している?
悩みの背景を、生物学的な働きから見る

疲れやすい・回復しにくい
代謝・細胞の生存・炎症

慢性的な痛みや違和感がある
炎症・免疫・組織修復

血流や冷えが気になる
血管形成・血管機能・炎症

年齢とともに衰えを感じる
細胞老化・細胞死・代謝

神経系の不調が気になる
神経関連・炎症・細胞生存

ホルモンバランスや生殖機能が気になる
生殖・ホルモン関連

体の中の炎症や免疫バランスが気になる
炎症・免疫・サイトカイン関連
体感が現れるまでの時間や、
変化の感じ方には
個人差があります
エクソソーム治療では、投与後すぐにすべての方が同じような変化を感じるわけではありません。

細胞機能の調節
体の中で起こる変化と、
本人が「変わった」と感じるタイミングは、
必ずしも同じではありません。
『体感』として
気づくタイミングも、
人によって異なります
小さな変化が起きていても、それを『体感』として認識するタイミングには個人差があります。
比較的早く変化を感じる方


複数回の治療後に変化を感じる方


治療を重ねても明確な体感が得られない方


経過の違いに関係する可能性があるもの

症状の種類や程度

症状が続いている期間

年齢

基礎的な健康状態

生活習慣

これまでの治療歴
こんなことが
気になる方へ
日々の不調や、年齢とともに気になる変化はありませんか?

疲れやすい・回復しにくい

体力や持久力の低下を感じる

慢性的な痛みや違和感が続いている

関節のこわばり・動かしにくさが気になる

血流や冷え、体温の低さが気になる

睡眠の質が気になる・朝すっきりしない

集中力・記憶力・頭のすっきり感が気になる

気分の落ち込み・意欲低下・心身の疲れが気になる

しびれ・感覚の違和感・神経系の不調が気になる

脳血管の健康や、脳梗塞後の体調変化が気になる

肌荒れ・乾燥・赤み・くすみなどの肌トラブルが気になる

肌のハリ・弾力・年齢による変化が気になる

胃腸の調子・便通が気になる

ホルモンバランスや基礎体温が気になる

炎症や免疫バランスが気になる

目のかすみ・視界の変化・眼の老化が気になる
同じ“点滴”でも、
体へのアプローチは
異なります。
「プラセンタや高濃度ビタミンなど、他の点滴とどう違うの?」とご質問をいただくことがあります。

補う・機能を支える

修復や調整に関わる
自己脂肪幹細胞と
エクソソームの違い
同じ再生医療でも、アプローチは異なります

- 自分の脂肪から細胞を採取
- 細胞そのものを培養して投与
- 投与後もしばらく情報を出し続ける可能性
- 採取と培養の工程が必要
- 費用が高額になりやすい
- 年齢や基礎状態の影響を受ける可能性
- 安全性に配慮した管理が重要

- 細胞が放出する小さな粒子を利用
- 細胞ではなく“情報”を届ける
- 質を確認した製剤を集中的に投与できる
- 本人からの細胞採取が不要
- 培養の待ち時間がない
- 比較すると費用を抑えやすい
- 長く残る細胞ではないため、経過を見て治療設計する
優劣ではなく、方法の違い
いずれも適応や目的、治療設計を医師と相談しながら検討します。
自分の細胞だから安心、
とは限りません
自己脂肪幹細胞で考えられること
自己脂肪幹細胞治療では、自分の細胞そのものを採取・培養して体内へ戻します。ただし、大切なのは「自分の細胞かどうか」ではなく、『その細胞が今どのような状態か』を見ることです。
細胞の老化
1
年齢とともに、増殖能・修復能が低下している可能性があります。
基礎疾患や代謝状態の影響
2
糖尿病・肥満・慢性炎症などが、細胞の性質に影響する可能性があります。
放出される情報の変化
3
老化した細胞では、エクソソームやmiRNAの構成が若い細胞由来と異なる可能性があります。
培養による変化
4
培養や継代を重ねることで、細胞の性質が変化する可能性があります。
個人ごとの品質差
5
年齢・体質・基礎状態などにより、患者ごとにばらつきが生じます。
投与時の安全管理
6
生きた細胞を扱うため、投与方法や安全管理が重要です。
加齢・生活習慣・慢性炎症などの影響

状態が変化した細胞
老化・機能低下の可能性
放出される情報も変化
エクソソーム・miRNAなど
体内での反応や効果は
個人によって異なる可能性
どんな違いを見て考える?
自己脂肪幹細胞とエクソソームの考え方
自己脂肪幹細胞


自分の細胞そのものを採取・培養して使う
治療自体が高額になりやすい
さらに個別にmiRNA解析まで行うには、現実的ではない高額な費用です。

年齢や基礎状態の影響を受けた細胞を使う可能性がある
エクソソーム


細胞そのものではなく、情報を運ぶ粒子を使う

元になる細胞の条件を選択しやすい

粒子数・粒径・CD9 / CD63・miRNA・IPA・安全性を確認しやすい

採取や細胞培養の待ち時間が不要

